​TANAKA YUUNA

人が本を作り、人が本を読む。そんな本と人の関係はきっとこれからも変わらないだろう。しかし、もしも本が自分の意思を持ったら。本が人の姿を持ち、図書館内を歩き回るようになったら。人が本を作って読むという関係性は崩れ、本が本を読む世界、本と人が語り合う世界がやってくるだろう。人の姿を持ったBOOK HUMANは今日も図書館内を歩き回り、本を読み、人間と語り合い、本を超えた生き物になるのだ。 

 この作品は大きな本のマスクを制作して写真を撮影することで、人間の姿を手に入れた本という架空の生物を視覚化した。 

 

 本の表紙をスキャンして印刷し、顔を覆うほどの大きさのマスクを制作した。私と同じく図書館の司書のアルバイトをしている方々にモデルとしてご協力いただき、大学内図書館での３時間ほどの撮影を敢行した。本は国際学部の本、情報学部の本、芸術学部の本、雑誌、小説の５種類を使用した。